「櫻子さんの足下には死体が埋まっている はじまりの音」感想

小説「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」シリーズが面白すぎる。アニメは、展開が早いし、構成も変更されてるし、原作の良さが生かされてないと思う。

最初は、「櫻子さん可愛い」で読んでいた櫻子さんシリーズだったけど、読んでいくうちに本シリーズの主人公である正太郎の魅力も出てきたように思う。

櫻子さんと出会い、数々の事件を経験していく中で、正太郎も骨の知識や医学的な知識が身についていき、頼もしい存在になってきていると思う。

今回新たに登場した阿世知蘭香を正太郎が助けるところとかは、知識プラス、櫻子さんという付き合いの難しい女性との付き合い経験が生かされてたと思う。

雛の話では、ばあやさんが活躍。まさかのばあやさん回でした。今まで、あまり物語に絡んでこなかったばあやさんが、最後のショートストーリーも含め話に絡んできているところは本巻の見どころだったと思う。

今回は、ショートストーリーも含めて4話が収録されていたが、どの話も面白く、全体的にも読み応えのある巻だったと思う。

以下、ネタバレあり








今回気になったのは、九条邸の向かいに住むという宝生さんの奥さん。ヒステリックになって雛を殺してしまう彼女の叫びを聞いてばあやさんが驚いていて、櫻子さんの母親、撫子さんを思い出したと語り桜の木をみつめるってところ。その後の蛇の話で、撫子さんは桜の木で首を吊ってなくなったことが明かされた。

きっと櫻子さんのお母さんの撫子さんも宝生の奥さんのように苦しんで首を吊ってしまったんだろう。これも花房の件の大きな伏線になるだろう。青葉という叔父の側近が怪しいが、怪しいからこそ違うのかもしれないしわからない。


そして、今回一番気になったのは、「脱皮」で、青葉さんが正太郎を法医学教室へ見学につ入れていくところで以下のような記述があった。

初めは気の進まなかった僕も、この時はこれが貴重な経験だと、知的欲求に抗えず結局は素直に従った。まだ高校二年生の僕に、未来の自分の姿は知るよしもなかったから。

「未来の自分の姿は知るよしもなかったから」っていう表現。これって、正太郎が将来、法医学者になるということを暗に言っているというか、もうなっていて、ここまでの櫻子さんシリーズの話は、過去の話しなんじゃなかろうかと少し勘ぐってしまった。

まあ、そういうミステリーの部分を省いても、僕は「櫻子さん」シリーズが好きで、ミステリーなしの日常ストーリーでもいいのよって思うくらい「櫻子さん」の世界が好きですね。まさか、ここまでこのシリーズが好きになるとは、第1巻を読んだ時は思いもしなかった。