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「今日、きみと息をする。」武田 綾乃 感想

読書感想 響け!ユーフォニアム

響け!ユーフォニアム」の原作者・武田綾乃さんのデビュー作「今日、きみと息をする。」を読んだ。

本作は、宝島社の「日本ラブストーリー大賞」の隠し玉作品となっていて、隠し玉作品とは、「受賞には及ばなかったものの、将来性を感じた作品を、著者と協議のうえ全面的に改稿し、編集部イチオシの”隠し玉”として刊行しています。」とのこと。

武田綾乃さんが在籍する同志社大学の機関誌「ONE PURPOSE(同志社大学通信)」の第183号(一番最後のページ)の武田綾乃さんのインタビューによると「同志社大学に入学し、大学生のうちに何か形に残したいと思い、1年で6つぐらいの小説賞に応募しようと計画を立てていました。その中で『日本ラブストーリー大賞』は1回目の応募です」とのこと。

割りとページ数も少なく、さくっと読める。デビュー作ということで、やや読みにくいところもあるが、若者の自分でも分かりかねないなんとも言えない心情みたいなものを3人の視点から上手く描いていたと思う。

話に盛り上がりはなく、青春の一コマをそのまま切り取ったような高校生のリアルな空気感を感じたように思う。

人間というのは、表面的な付き合いや、自分の周りからのイメージみたいなもので行動しているけど、実は、本音は違ったりする。それに自分で気づいてる場合もあるが、気づいていない場合もある。本音と建前の使い分けが上手く出来ない高校生の思春期のどっちつかずのもやもやした作品の空気感に、荒削りだが光るものを感じた。